ジャンル不問萌え語り&日常/女性向け同人要素過多・要注意
2006/09/29 (Fri) 15:17
榎木津
眩暈がするほど カッコイイ!!! 初期の榎さんぽくて良かった。 と、云うことで読み終わりましたので読書感想文。 まず普通の感想書きますが、つか、私は榎木津が好きなので多分全部榎木津語りですが、この本の読感としてはこれまでの本編妖怪シリーズと番外編徒然シリーズの中間に位置するような本かなーと。軽快さと陰鬱さが双方内包されてる展開と云うか。しっかし、こんなに綺麗サッパリ妖怪の蘊蓄がなかったのって初めてじゃね?(笑)それが寂しかったな。まぁそういう意味でも徒然シリーズに近いものがあるなと思ったのですが。 私も右に同じく夏彦先生でミステリはもう求めていませんので、そっちからはどうとも云いませんし、今回は最初から殆ど全部犯人が判っている感じなので逆に呈示された部分が連鎖していく流れが凄く面白かったです。 と云うより恋愛小説として凄く面白かったですねほんと(笑)特に西田先生の感情描写が堪らなかった。如何に「好き」と云う言葉を遣わずに想いを顕すか、と云うか如何に「好き」という感情に帰結させていくかの表現はやっぱ夏彦先生スゲーなぁと思いました。これに付随する何より凄い部分は榎木津の描写だと思うんだけど、榎木津視点なんか一ミリもないのに榎木津の哀切がひしひし伝わってくるから、それがかなり衝撃的だった。西田先生の感情描写は神崎は勿論、榎木津ともリンクしてるんですよね。だからだと思うんですけど。まぁ榎木津がいつになく真面目だからそりゃ誰でも判るよなって感じではあるが(笑)ただ、西田先生と神崎と榎木津の愛情の相違部分は、西田先生は衝動的な現状、神崎は完全な執着、榎木津は過去への未練、なんだなと。中禅寺曰くでは、榎木津は戦後の神埼の動向を把握しておいて会いに行かなかったことになるから、それってつまり榎木津の中では神崎との恋愛が終わってしまっていたからじゃないかなと私は思う。もしも神埼のほうが榎木津の復員を知っていて榎木津に会いに行っていたとしたら、この二人は復活したのかもしれないけれど、でもそれもひょっとしたら違うのかなとも匂わせているような。つまり榎木津は恋愛に対しては、と云うか精神は案外受動的なのかなと思ったのよね。榎木津にしてみると神崎が自分の現状を知っていようと知らなかろうと、多分もう余り関係なかったのかもなと思うのよ。「遠くから見守っている自分」が榎木津は気に入ってしまったのではないかなと。 で、この辺から微妙に榎京思考に偏っていく訳ですが(笑)榎木津が出征するときに中禅寺に神崎の写真を託したのはこの辺に起因があるのではないかと。「自分にもしも何かあったら、オマエがアイツを遠くから見守ってやって」という意味ね。つまり榎木津の中では出征の時点でもう神崎との恋愛は終わっていたんだと思うんだよな私は。爆撃を受けたら全部燃えてしまう、と云うのは詰るところ死を意味する訳で、それなら逆に好きな人の写真は持っていくと思うんだよ私は。榎木津はだからその時点で終わったものだ、と諦めてたのかなって思った。だから「未練」な訳よ。精神的には受動的なんだけど、肉体的には能動的だからね榎木津は。だから大磯まで行ったけど、榎木津は迷ってたんだと思う。最後のあの言葉はだから榎木津は自分に向けたものでもあったんだろうなぁって。未練との決別ね。無論、神崎のことを思って云った台詞だと思うけど。で、完全に榎京的に云うと今回は物凄い、京→榎だったね~っと(笑)秋彦さんの台詞凄いもんなぁ…「榎木津に辛い言葉を云わせたくなかった」って。オマエどんだけ好きなんだと思ったよ私は。それと秋彦さんはやっぱり神崎が羨ましかったのかなって。榎木津の恋愛相手としては神崎は慥かにパっとしないけど、そういう凡庸な相手に入れ込んでいた部分があったことを秋彦さんは知っているからこそ、一寸悔しかったんじゃないかなーとか(笑)私は神崎かなり好きなんだよね。あの茫洋とした必死さが可愛かった。単にそういう人に惚れる榎木津が好きなだけかもしれないが。 ま、つまり私は、榎木津の気持ちを思うと凄く切なかったのよ。正直なところカプ全然関係なく榎木津が凄い切なかった。 でもな、今回実は私は青木に物凄い惚れてしまってな…もう青木視点ってだけで物凄い緊張したぐらいに(笑)榎さんと青木が会話してるのなんか一寸本気で死ぬかと思って、でも何でそんな気持ちになるのか判らず、後で「あ、これ萌えだ」と気付いたよ。どっちがどっちとかないんだけど、凄い青木が…!!青木!!!や、そういう意味では木場青が一番萌えましたが。で、益榎的には極普通に大変オイシイですな。ああいう関係性の益榎が一番いいよ。 って、長ェな、然し。 PR この記事にコメントする
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